お久しぶりです。
ナカムラです。
みなさん、”一を聞いて十を知る”という言葉をご存知ですよね
勘所の良い人が、説明された1つの内容を元に、残りの9つくらいの事柄を理解してしまうという地頭の良さを表現したことわざです
このフレーズを聞くと、若い頃ゲームデザイナーから少し説明された企画内容を元に色々(勝手に)実装した挙句、NGを食らった事が思い出されます
教えられたこと1つから、10の事を学ぶのはよいと思います
指示された1つの事から、その意図を汲み取った上で10の行動を起こすのも、良いとは思います
でも、教えられたこと1つを拡大解釈して10の思い込みをするのは良くないです
教えられないまま自分で推論を進めた9つ分において、拡大解釈や誤解を生じさせないためには、どうしたらよいのでしょう?
それは、確認をする、しかないと思います。
「自分は、こういう理解をしましたが、間違い無いですか」
「その条件だとこういう結果になりますが、認識に齟齬は無いですか」
「ようするに、こういう事がしたいということですよね?なら、こちらのプランはどうですか」
というように。
数学ならば、A=B、B=Cなら、A=Cであることは明白であり、誰かに確認するまでもありません。
しかし現実においては、そうとは限りません。
例えば、
「Aさんは、木曜日の朝食をサンドイッチにしている」
「Aさんは、サンドイッチを食べる際には、一緒にコーヒーを飲む」
という情報から、
「じゃあ、Aさんは木曜日の朝はいつも、サンドイッチとコーヒーを朝食にしてるに違いない」
と思い込むのは早計です
そんな時は、
「その条件だと、Aさんは木曜日の朝はいつも、サンドイッチとコーヒーを朝食にしてるように思えますが、実際にそうなんですか?」
と確認するのが良いです。
ひょっとすると、
「あ、毎月1日は叔父が経営してるカフェで朝食をご馳走になってるので、それがたまたま木曜だった場合は何を食べるのかは分からないよ」
という事もありえます。
「そんな条件が後から出て来るなんてズルい!」
と思ったでしょう?
確かにこれがクイズなら、とてもズルい問題です。
しかし、現実世界で発生する問題はクイズ問題ではありません。
その問題を解決するのに必要な条件が、親切にも事前に全て開示されているなんてことは、まず無いと思います。
自分に入ってくる情報だけを元に推論を進めると、たとえその推論が論理的に問題無かったとしても、まるで見当違いの結論に至ってしまいます。
論理的思考力に自信がある人ほど、その前段階の情報収集を疎かにしがちなので、気を付けてみて下さい。
では、また