こんにちは!
最近はスイーツよりヒプノシスマイクが好きな、大阪開発の糖分です。
【過去投稿】
さて、4回目の今回は・・・・・・・ん??
※3回目投稿の文末
なに勝手に次回予告してんの!!昨年8月の自分!!半年後の自分のこと考えろ!!
・・・と、今見返してびっくりした次第です。
ということで勝手に予告していた半年前の自分を嘘つきにしないために
今回は「見たまま描いても伝わらないかも?”感じたまま”を描いて伝えるアプローチ!」
と題してお届けします。
そもそも”見たまま描く”と”感じたまま描く”って何が違うのか?
◇”見たまま描く”◇
今回は”目の前にある形をトレースするように描く”ことを「見たまま描く」とします。
画像情報をできる限りノンフィルターで投影する感じでしょうか。
◇”感じたまま描く”◇
では”感じたまま描く”とは何か。
みなさんこういった経験はありませんか?
「写真資料のポーズを写すように描いたけどなんか思ってたより躍動感がないな…」
これは”見たまま描く”に徹しようとしたことで陥りやすい現象です。
昨今ではポーズ人形や3Dモデルをトレースして絵を描く人によく見られる現象かなと思います。
そもそもポーズというのは何かしらの“力”により時間軸の狭間に現れるものです。
“腰の入った”パンチをしている”
“背筋を伸ばし”座っている”
“地面に吸い付くように”ぐったり寝転がっている”
このように状態の静と動に関わらず、筋力、重力、慣性力など、さまざまな力がポーズを生み出します。
「思ってたより躍動感がないな…」と感じたということは、この力を感じとれる絵になっていなかったという可能性があるわけです。
このあなたが感じている”力”の印象を描きだすことができれば静や動に関わらず躍動感をしっかり演出できるようになります。
つまり”感じたまま描く”とは、モチーフが持つ”印象”を人に伝えるために表現をするということです。
実際にやってみます。
我が子が力を込めてホットケーキミックスを混ぜている様子です。
本当は大人で筋肉の見える人のヨガとかスポーツの写真がわかりやすくていいのですが、
世の中の都合上、手元にあった写真を使います。
ここでは「見たまま描く」を偽りなく100%で表現するため輪郭をあえてトレースしてみます。
子供が力を込めてる印象が曖昧になりました。
少なくとも現場で見ていた自分にとっての「これくらい力入ってる印象」というリアルが
絵に含まれていないのでこのままでは失敗してしまいます。
ではまず、何をもって”子供が力を込めてるいる”と感じたのか。
その印象を伝えるために何をアピールするべきか印象の正体を整理してみます。
例えばこんな感じでしょうか。
※自分が感じたことをアウトプットするので、描き手の数だけ正解があります。
オレンジの矢印の先が力の向き、矢印の強いカーブが力がぐぐっとたまる場所のイメージです。
このようなリズムで力が伝わっていると感じました。
同じ形状で違う力の流れを作ってみました。
こうなると自分が感じた力を表現したポーズではなくなります。
ということで極力元の写真をなぞらえつつ、少し整えてみました。
ついでにちゃんと子供に見えるように調整もしました。
トレースした絵より肩と肘に力が入り、ボールを押すような印象が伝わってますでしょうか。
(差が伝わなってなかったら自分の修行が足りないということなのでもっと頑張ります!!!!)
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが実はこのアプローチ、“デフォルメ”のタネなのです。
“感じたまま描く”視点と技術を持つことで、1頭身でも8頭身でも
印象をキープしたまま自身の絵柄のコントロール下に置くことができます。
もしデフォルメされているのにポーズの印象が弱い場合は、
この意識を持つことでより躍動感のある絵にできるかもしれません。
見た人にゼロコンマ秒で意図をしっかり伝えることは、イラストやアニメーションにはとても大事な要素です。
“感じたまま描く”というのはそれを達成するための根っこにあると自分は考えています。
くわしくはマイケル・マテジ氏著「リズム&フォース」や立中順平氏著「たてなか流クイックスケッチ」を
参考にしてみてください。
ディズニーのGlen Keane氏の絵を画像検索してみてもよくわかると思います。
次回予告はしませんが、もしかしたら「ラフのほうがなんかよかった!の正体に迫る!」なんかをやるかもしれません。
いや、予告はしてませんよ?